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静かな恋の物語
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| あとがき |
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「静かな恋の物語」完結です。
最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
この話、実はもっと軽い感じの話で進めたいと思っていました……が、何故か前半はかなり暗めな感じになってしまいました。
後半ラストで、どどっと甘い感じが押し寄せてきますけれども、それは反動ですね(笑)。
この話のネタを思いついたのは、昨年の秋に狂言を鑑賞した時でした。
「花子」という、一般ではあまり多く演じられない演目なのですが、えーと…全く別物になってます☆
「花子」の内容を簡単に説明しますと、不倫相手のところへ逢瀬に行く男は、奥さんの目をごまかすために太郎冠者に自分の身代わりを頼みます。
でも、奥さんは太郎冠者の変装を簡単に見破ってしまう。
怒った奥さんは自分が太郎冠者のふりをして、男の帰りを待つ。
男は浮かれて帰ってきて、不倫相手とのラブラブっぷりをこれでもかってくらいノロケつつ語りまくる。
もちろん、男は太郎冠者に聞かせているつもりで、まさか奥さんに聞かれているなんて思ってない。
それでも延々いい気になってノロケているので、ついに奥さんが顔を出す。そして最後は大混乱……というあらすじ。
このノロケの部分が三十分ほど舞謡なのですが、それを見てて思ったんですよね。
不倫相手のノロケ話なんて聞かされたら、そりゃあ奥さんは怒るだろうけれど…奥さんに対しての言葉に出来ないくらいの旦那さんの本音を聞いたとしたら、どんな感じだろうなあ、と。
日本人の旦那は奥さんを褒めない!とか海外の男性は言うけれども、男にも女にも奥ゆかしさっていうのが日本人にはあって、面と向かっては恥ずかしくて言えないくらいの気持ちも、実はあるんだろうなと思ったわけです。
そういうわけで今回のような、ちょっと視点を変えた感じで書いてみました。
愛の言葉なんてはずかしげもなく、さらっと口に出来ちゃう友雅さんですが、そんな彼だからこそ表現出来ないもっと強い気持ちがあって。
それは本当にあかねちゃんを想っているから、うまく伝えられるかどうか気になってしまって口に出来ない。
好きだからこそ好きと言えない。微妙な…そんな感じですね。
いつも友あかは、そんなシチュエーションが多いですけれども、まあ好きなんですよ…そういうのが(笑)。
あっさり口にしちゃうと、その言葉の意味さえ軽く思えてしまうような錯覚もしますから、言葉のタイミングって大切ですよね。
相手を本当に想っているから、大切にしたい言葉こそが特別な意味を持っているんだろうな、と思います。
まあ、そんな感じで書き上げたお話でしたが、お楽しみ頂けましたら嬉しいです。
-------------2006年5月17日 春日 恵
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